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                               温泉のちから


    温泉と泉質

    日本では「25度以上の温度を持つか、特定の成分を定量以上含む泉水」を温泉としています。
    ひとくちに温泉と言ってもいろいろな泉質があります。

    単純温泉 ・ 無色無臭で入浴にも最適。 飲泉の場合にも美味しく飲めるものが多いです。
    炭酸泉 ・ 炭酸ガスを含み、血液循環をよくすると言われる。 ペリエなんかが有名。
    炭酸水素塩泉 ・ カルシウムイオンによる鎮痛作用があると言われます。
    食塩泉 ・ 海水の成分に近く、保温効果があります。
    硫酸塩泉 ・ 鎮痛効果があり、高血圧症などの良いと言われます。
    鉄泉 ・ 鉄分を主成分とし、貧血症などに良いとされます。
    硫黄泉 ・ 皮膚の角質を軟化させる作用がある。 ニキビや肌荒れに良い。
    酸性泉 ・ 殺菌力があるので、菌の繁殖がある場合には有効。ただ肌の敏感な人には不向きです。
    放射能泉 ・ ラジウム泉と言われる温泉で微量の放射線を出している。 癌の治療などに人気があります。



    温泉の作用(入用すると)

    1. 物理的作用(水圧作用)がおこります。
      首まで入浴した場合、約120キロもの水圧がかかると言われており、単純にその圧力を計算すると
      ウエストで約4センチ、バストでは約2センチほどの圧縮率になると言われます。
      ※ただし、圧力の力のであって、実際には水圧作用によってサイズダウンをする訳ではありません。

    2. 物理的作用(浮力作用)がおこる。
      水中では体が空気中の1/10で動かせるようになります。 
      浮力作用によって、痛くて動かせなかった関節を簡単に動かしたり、ケガや病気で動かせなかった
      体を簡単に動かすリハビリが可能となります。

    3. 温熱作用がある。(冷泉の場合は加温の必要あり)
      体が温められることで各細胞が活性化され、同時に副交感神経が優位になり、自律神経が整えられる。
      ぬるめのお湯で体を芯から温めれば、交感神経の過剰な興奮が押さえられ、副交感神経とのバランスが
      整えられる。 但し、この場合の適温は38〜39度。 40度を超えるような高温に長時間入るのは逆に、
      交感神経が刺激され、リラックス状態ではなくなってしまいます。 

    4. 温泉成分の体内への浸透作用。
      温泉中に溶け込んでいる化学物質(ナトリウム・カルシウム・マグネシウム)などは入浴や飲泉によって
      体内に入り、全身的に様々な作用を引き起こす。 血液中に入った化学成分は細胞の働きに変化を与え
      自律神経にも影響を及ぼします。

 
    1〜4までを総合すると、温泉に入浴する事で次のような作用が生まれてきます。

      温泉に入浴(1〜4までを総合) → 各作用を大脳新皮質が受信 → 大脳辺緑系に伝達。
      →視床下部(自律神経の中枢)に伝達 → 脳下垂体の働きが活性され、各種ホルモン
      (成長ホルモン・副腎皮質ホルモン)などがバランスよく分泌されるようになります。


 
    飲泉の作用(温泉を飲む)


    温泉を飲むことは、洋の東西を問わず古くから行なわれてきました。
    ヨーロッパでは、温泉と言えば入浴よりも、体を治すために「飲むもの」と考えられています。

    温泉場にはよく整備された飲泉場があり、療養者は医師の処方箋を持って、看護婦から自分専用の
    飲泉カップに温泉をくんでもらい、自然の中を散歩したり、音楽を聴いたり、読書をしたりして飲泉するのです。

    日本に輸入されているミネラルウォーターのほとんどは温泉(鉱泉)水を源泉から直接採取し、添加物を加え
    たり、加熱殺菌をせずに現地でボトリングをしたものです。

    ドイツには「温泉を飲むのは新鮮な野菜を食べるのと同じ」と言う言葉があるそうです。

    温泉には多くのミネラルが含まれていて、飲泉すれば、野菜を食べたのと同様のミネラル分を取り込むことが
    出来ると言われます。

    入浴とあわせて飲泉も同時におこなえば、より相乗効果が見込め、温泉入浴 → 飲泉 → 温泉入浴 
    → 飲泉を繰り返す「温泉湯治」は、様々な難治性疾患の方に大変高い評価を得ています。



    私達にとっての温泉とは

    疲れた時、身も心も休まりたい時、私達は「温泉に行きたい」と思います。
    ゆったりとした浴槽にとうとうと流れ込む湯。 湯船にかすんだ湯に身を沈め全身を伸ばす。
    はぁ〜っと思わず声の出るその心地よさ。 
    いいお湯に入ると、全身の力が緩み、同時に眠くなってくるようなリラックス状態が味わえます。

    あわただしい現代生活におぼれ、人ごみや情報の渦に巻き込まれている私達にとっては、地球がまるごと
    沸かしてくれた温泉の快感はますます魅力的なものに映ります。

    温泉そのものは世界中に湧き出ていますが、浴槽に肩までつかり、湯船でくつろぐと言う入浴スタイルは
    日本人独特のものだそうです。
    温泉につかっていると体だけではなく、心の疲れも和らぎ、気持ちが豊になっていく、温泉とはそういうものと
    私達日本人のDNAが記憶しているのかも知れません。

    最近でこそ、温泉湯治(とうじ)と言う言葉はあまり耳にしなくなりましたが、それがどんな方法かは、日本人で
    あれば、なんとなく分るのもそう言ったものと関係があるのかも知れません。

    湯治とは、1日数回、ゆっくりと湯につかり、のんびりと寝転がって本を読んだり、歌を歌ったり、自分の為の
    食事を作ったり、毎日が温泉三昧で、普段の生活とは全く違う生活を過ごすものです。
    1日数回の入浴で体を芯から温め、温泉の有効成分を体全体から取り入れる温泉湯治は、ある意味、
    スローライフなどと言う言葉がもてはやされる昨今での、一番の贅沢と言っていいかも知れません。



       



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